およそVシネを観るときに期待感なんてモノは毛ほども抱かないのが常なのだが、いざ観てみると「案外と面白かった!」なんてのがあるから参る。 『破門組』に続いて、助さん退任後Vシネ界に活路を見いだしたものの弟・本宮泰風のパチモンみたいな立ち位置で…
Vシネやらセガールやら、随分とやくざ度合いが増してきてしまったこのブログ。ちょっとばかり本分に立ち返って時代劇絡みの話題を載せてみたい。 時代劇のCD。 主題歌や名曲オープニングテーマなどを集めた円盤。 ペリー荻野サン監修の『ちょんまげ天国』…
セガール映画は新作が出るたび駄作度に拍車がかかる。 おかげで少し前のものを観直してみると「案外イイじゃないの」と思えてしまう。遡っていくと『沈黙の陰謀』あたりですら大傑作にみえてしまうから困る。 リリース当初はダメだコリャとしか感じなかった…
今年は後半に入ってからやたらと映画をよく観た。 金もないのに映画館に行ってミーハーなメジャー作いっぱい鑑賞しちまった。 『屍人荘の殺人』浜辺美波ちゃんきゃわいいねえ、ってだけの映画かと甘く見ていたら思いのほか楽しまされて満足してしまった。 『…
ところでこれは世間にもろもろ重大な事柄が沢山あり大まじめに論じられたほうがいいことが山積しているなかにあってオトロシいまでにどうでもよく取るに足らない問題なのだが、さりとて気がついてしまったからには簡単に捨て置くこともできない引っかかりで…
以前エラそーに任侠映画の定義づけなんぞしてみたことがあるけれど、そこでアチシはこのブログ内不定期連載(気が向いたら書くだけ)「任侠映画総覧計画」で取り扱う作品を東映のある時期に絞った“それっぽい”ものとひとまとめにしてみせた。 chanbara310.ha…
一年半も放置しっぱなしだったのかコレ。ご無沙汰の「任侠映画総覧計画」は、モノホン上がり・安藤昇組長主演作だッ! 『日本暗黒史 情無用』(1968年1月/東映京都) 脚本:佐治乾、小野竜之助 監督:工藤栄一 出演:安藤昇、桜町弘子、山城新伍、永山一夫、遠…
何てこったい……。 ショーケンこと萩原健一の訃報に呆然。 好き嫌いの激しいアチシだが、どうにも嫌いになれない俳優のひとりである。いや、嫌いになれない俳優のひとり「だった」と過去形にしなくてはならないのか。 ファミリー劇場の『太陽にほえろ!』マカ…
コレ前に観たのっていつだっけ……ってな久々の再見だが、最初の衝撃を上回るくらいの打ちのめされる映像体験に戦慄。 やはり三隅研次監督は天才にしてキチガイだ! 型破りな同心・板見半蔵の活躍を描く小池一夫(一雄)・神田たけ志の劇画『御用牙』を折からの…
このところのホームページ(チャンバラ狂時代)更新は、長七郎やら八百八町夢日記やらあばれ八州やら、ほぼ東映太秦映像の作品ばっかりになっている。 ご大層な言い方をするならば、テレビ時代劇を中心に、製作に携わっているキャスト・スタッフ陣の分布図を体…
寝耳に水だったが、Yahoo!ジオシティーズは来年3月いっぱいでホームページのレンタルサーバーを終了するとのこと。 ジオのファイルマネージャは非常に使い勝手がよかったので、実に弱る。 ブログ全盛期も既に過ぎ、SNSの時代なのだろうか。 ファイルマネ…
先日『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』(なんとびっくり製作はC・A・Lじゃないか!)という映画を観て、物凄くムカッ腹が立った。三船敏郎のドキュメンタリーとは嬉しいじゃないか、と期待タップリだったぶん幻滅が尋常でない。 なんのこと…
このところ、割とコンスタントにホームページ(チャンバラ狂時代)更新ができている。 手元に紙媒体で資料が溜まりまくっている年別放送リストも、やっとこさ1989年分がまとまったので載せるまでにこぎつけた。 その他、松方弘樹の『名奉行遠山の金さん(4)』…
今月から、東映チャンネルにてテレビ版『旗本退屈男』(1973-74)が放送されている。北大路欣也のじゃなくって、市川右太衛門ヴァージョンである。高橋英樹・主演『編笠十兵衛』が終わって次は『十手無用 九丁堀事件帳』でもやってくれんかなァと思っていたら…
あれーッ、岐阜・柳ケ瀬のロイヤル劇場(http://www.tochiko.co.jp/royal.html)で原田芳雄・主演『無宿人御子神の丈吉 川風に過去は流れた』(1972)なんてェのやってるじゃない! ってんでイソイソと鑑賞に駆けつけたアチシでありました。 さすがにお蔵入り映…
ホームページ更新、どどんと単発ドラマを増量中。いずれも三船プロ作品。 球形の荒野(1981) 描かれた女(1985) 鼠小僧次郎吉 必殺の白刃(1983) 密偵(1983) ちょっと三船プロ関連のデータを強化していかねばナ。ずっと思っていることなのだが、思っているだけ…
新聞の訃報記事から。 作曲家の木下忠司氏、死去。 なんと! いわずと知れた木下恵介監督の実弟、数々の映画やテレビの音楽を作った巨匠だ。 4月30日、老衰で。102歳とのことである。 失礼ながら、もう既に鬼籍に入られていたかと思っていた人物だったため、…
時代劇専門チャンネルの今月、来月予定から目玉をピックアップ……。何も宣伝役を買って出なくてもいいのだが。ゼニ貰える訳でもないのに。ゼニ貰える訳でもないのに!(←ここ過剰に強調しまっせ) 何年も契約続けていると、延々同じのばっかりリピートしてい…
やれやれ、謎が解けてすっきりしたわい。 というのは松方弘樹・主演『名奉行遠山の金さん』第2シリーズ#10「誤審?殺人犯の妹」に関して。 この回、地上波再放送の際ではいつも飛ばされ、これまで視聴が叶わなかった。このたび時代劇専門チャンネルにてよう…
今月はちっともホームページ(チャンバラ狂時代)が更新でけんかったのう……。 更新したかと思ったら唐突に2時間ドラマのデータだったりして、また新ページ乱立して放置のパターンが続くんではないかなどと我ながら不安になってくる。 →京都殺人案内 -チャンバ…
寒い。とにかく寒い。灯油を買う銭も尽きた。ガタガタ震え、かじかんだ手でペンを取って資料整理に明け暮れる生活もとっくにマイナス会計に突入している。 働かなくっちゃ喰えないのだが、なにしろ働くのが嫌で仕方ない素浪人である。時代劇の世界なら辻斬り…
ベランダの手すりに23ミリも雪が積もった。寒くって仕様がない。 今日も今日とて心を虚しうする賃労働を終え、帰り図書館に寄って時代劇絡みの調べ物をしてきたのだが、一歩踏み出ると雪景色になっていて大いにぶったまげてしまった。 アスファルト上、人に…
ああ気がついたら2018年になっている。遅いって? その通りです。 新年の抱負だの目標だの、意気込む気配がさらさらないボウフラ人間のこととて、今年もまァそこそこにやっていくことでありましょう。 ボウフラも喰い繋ぐのに必死で、あまりご大層な目標なん…
東映が誇る看板シリーズ『昭和残俠伝』全9作のうち、8作目にあたる。 最高傑作と称される第7作『死んで貰います』を頂点にやはり翳りは隠せないラスト二作(『吼えろ唐獅子』『破れ傘』)は、任侠映画ファンにとって些か複雑な思いを抱かせる作品に仕上がって…
久々になってしまったがセガール映画評シリーズ、今回は初期作品のコレだッ! アウト・フォー・ジャスティス [ ウィリアム・フォーサイス ]価格:1000円(税込、送料無料) (2017/12/8時点) この映画ではセガールが演じるはブルックリンの刑事ジーノ。『刑事…
任侠映画という呼称、思えばひどく漠然としている。大きなくくりで捉えてしまうと、「任侠精神を持った主人公の登場する映画」ということになるだろうか。 間違っちゃいけないのは任侠=やくざではない点。実際、東映任侠路線華やかなりし頃の代表的シリーズ…
BS-TBSで武田鉄矢の『水戸黄門』が始まった。もはや里見黄門期からこの番組には何も感じなくなっている。いや遡って観てみると、西村期の途中から既にすっかりこの番組は(というか当時のナショナル劇場は)すっかり空ッポの形骸と化していた気がする。 ただ思…
『監獄人別帳』(1970年4月/東映京都)脚本:石井輝男、掛札昌裕監督:石井輝男出演:渡瀬恒彦、佐藤允、伊吹吾郎、大辻伺郎、尾藤イサオ、賀川雪絵、沢彰謙、上田吉二郎、沢淑子、荒木一郎、清川虹子、内田良平、嵐寛寿郎 監獄人別帳 [ 渡瀬恒彦 ]価格:3949…
──という訳で(何のこっちゃ)。 『博奕打ち外伝』である。 前回、待田京介がフェイク忠義者を演じた『日蔭者』を取り上げたときに、思い出したのがこの作品であった。 『博奕打ち外伝』(1972年7月/東映京都)脚本:野上龍雄監督:山下耕作出演:鶴田浩二、高倉…
鶴田浩二のヒット歌謡曲を材に得た任侠映画、といえばまず『傷だらけの人生』二作が浮かぶが、この『日蔭者』もご同様。まさに任侠映画の性格をずばり表したようなタイトルだ。 ピークを過ぎ斜陽期になってきている72年という製作年も、“日蔭”の感を一層高め…