自分の中ではリー・アーメイ主演作
ゴールデンウィーク、久々に洋画びたりの生活。
レンタルで『十二人の怒れる男』を借りたらやっぱり面白くて、リー・J・コッブの演技を見ていたらなぜか無性にジーン・ハックマンが見たくなり『ミシシッピー・バーニング』ビデオを引っ張り出して鑑賞という謎の連鎖。
黒人差別をテーマにした骨太の作品で、アチシはかなり好きなのだが、再見してびっくり。主人公の捜査官二人(ハックマンとウィレム・デフォー)の前に立ちはだかる強硬なレイシストの一人・ティルマン町長を演じているのはR・リー・アーメイさんじゃァないか。
何といっても『フルメタル・ジャケット』のハートマン軍曹役が強烈だったアーメイさんは我が愛するアクター。時代劇で言ったら南原宏治、亀石征一郎、内田勝正らに匹敵する“出てくるだけでテンション上がる”級のお気に入りである。
フィルモグラフィを調べた上、アーメイさん目当てで何か一本……とまたレンタル屋へ。手に取ってしまったのはコレだった。
『テキサス・チェーンソー』(2003年/米)
オリジナル脚本:キム・ヘンケル、トビー・フーパー
脚本:スコット・コーサー
監督:マーカス・ニスペル
ご存じホラー映画史に燦然と輝く『悪魔のいけにえ』(1974年)のリメイク。プロデューサーが他にも『悪魔の棲む家』『13日の金曜日』『エルム街の悪夢』といった諸作をリメイクすることになるハリウッドきっての好きモノマイケル・ベイだからして旧作に泥を塗るようなことのない好調の出来である。
オリジナルにあった、言い表しようのないザラついた生理的な不快感なんかはリメイクしたって出しようがないのだが、本作のお手柄はやっぱしアーメイさんの配役にあったように思う。だって初出じゃないんだから当然レザーフェイス登場の衝撃は薄れるに決まっており、それに代わる比重のワルが必要になってくるというモンではないか。
登場シーンの不愉快なロクデナシぶりから、正体表すまで抜群の存在感で緊張を切らせないホイト保安官。ラストで観客が溜飲下げることができるのも、こいつが念入りに三度轢き(!)されるからなのである。
久々にホラー映画熱が再発したのかこの後も『サンゲリア』『28日後…』と立て続けに再生してしまった連休であった。
もちろん本業(?)の時代劇だって観漁っちゃいるのだが……ホームページにちっとも反映されていないのが何ともアレな仕儀。反省しまっす。