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「チャンバラ狂時代」のブログ。時代劇のこと、その他映画・テレビドラマやら俳優のことなど。
徒然なるままに、時々思いだしたように更新しています。

時代劇ライフ2017年2月


 今年は山本周五郎生誕100年、萬屋錦之介没後20年やらで各局あれこれと特集が組まれている。ヨロキンがそうだということは、カツシンもミフネも西村晃藤沢周平も没後20年ということだ。日本映画専門チャンネルでは伊丹十三特集も組まれている模様。
 そんな絡みで、ホームドラマチャンネルに於いては高橋英樹主演『ぶらり信兵衛 道場破り』(山本周五郎『人情裏長屋』が原作)がスタート。評判高い傑作を初めてお目にかかれ、同チャンネル『必殺必中仕事屋稼業』開始と併せ嬉しい悲鳴の重奏になった。
 高橋英樹の信兵衛は1995年に単発スペシャルで『お助け信兵衛人情子守唄』のタイトルでも作られているが、これもホームドラマチャンネルにて放送。「高橋英樹傑作時代劇スペシャル」と銘打たれた95年日テレの単発もの3作のうちのひとつで、他の『騎馬奉行がゆく』『ひらり又四郎 危機一髪!』時代劇専門チャンネルではしょっちゅうラインナップに載るというのにこれだけちっとも放送されない作品だった。
 近年BSプレミアムで制作された高橋克典ヴァージョン『子連れ信兵衛』もほのぼのしていて良かったが、その元祖たる『ぶらり信兵衛〜』も実に心温まる良作だ。ボニー・ジャックス歌うところの主題歌はついつい口をついて出てしまうイイ調子だが、アチシはこのメロディー、歌っているとどういう訳か途中から人類が木星に着き始めてしまう。ピテカントロプスになる日も近かったりするアレである。

 時代劇専門チャンネルには変身忍者嵐が登場。牧冬吉がいつものポジション(遁兵衛さんや白影さんのような)で出演している特撮時代劇で、てっきり京都制作なのかと思っていたが初めて観てびっくり、東映東京の作品だったか。ナレーターは中江真司だし悪の大ボスの声は納谷悟朗だし、全く仮面ライダーと同じ作りではないか。
 しかしこの「時専25時」枠、こののち快傑ライオン丸なんかもやってくれるようだ。そのうち目黒祐樹主演の怪作『参上! 天空剣士』とその後番組鞍馬天狗、それから日光江戸村制作の『姫将軍大あばれ』なんかもやってくれんかなァ。

 時代劇ライフの延長線上でちょこちょこ鑑賞しているのが芦屋雁之助主演の裸の大将放浪記だ。第1回は中村勝行の脚本、ゲストに原田美枝子で泣かせてくれる。第一期ともいえる13話まで(山下清一代記のような形で、第13話は清が死んでしまうため再放送では欠番になっているらしい。DVD-BOXを買わないとこの欠番回はお目にかかれない!)は山田隆之が主に脚本を書いている。毎回、知り合って人の心を浄化して絵を残し「さようなら〜」と別れていく展開は、なんだか『ゲゲゲの鬼太郎』で虫たちが鬼太郎さんを讃えてゲゲゲの歌で見送るラストを彷彿とさせる。
 それにしても毎回、清が恐れる巡査さんには、藤木悠やら山田吾一藤岡重慶などイイ感じの顔ぶれが揃えられている。

 ただでさえ大量の時代劇によって圧迫されているハードディスクを、さらにじわじわと侵蝕するのは刑事ものやらアクションドラマ。殆どが脚本家目当ての録画なのだが、今月はBS11にて『大都会PARTIII』和久田正明執筆回をチェックできた。人間ドラマとして見応えがありすぎるほどにあった『大都会 闘いの日々』の後“考えることをやめ”ドンパチ一辺倒になった石原プロの刑事ドラマは、銃撃戦にカーチェイスに爆破と五月蝿くって好きじゃないのだが、和久田センセイが書いているとあっちゃァ観ずにいられない。てな訳でピンポイント視聴した#46「反逆の殺し屋」、成瀬正演じる兇悪な殺し屋に黒岩軍団が翻弄されっぱなしの快作であった。取調室で痛めつけられている藤山浩二も個人的に嬉しいキャスティング。

 同じく和久田脚本が目当てで『ハングマンGOGO』のためチャンネルNECOを契約。必殺同様すっかりバラエティ化してしまっている1987年時点のハングマン。モルモット小父さんのイジメ方とか、バラエティ嫌いのアチシにとっちゃ胸が悪くなってくるノリだァ。しかし主題歌、80年代アレンジの「だまって俺について来い」(歌唱・火野正平!)は絶品。
 NECOはむしろ今月(3月)に入って一挙放送が始まった『新ハングマン』を楽しむとしよう(こちらも和久田センセイ登板あり)。何しろゴッドは天知茂、出演は初回のみとはいえ毎回のオープニングナレーションは鳥肌モノの格好良さなのである。
 東映チャンネルでは『プレイガール』全話放送もスタート。これも村尾昭・和久田正明師弟の脚本回があるとはいえ、どうやらかなり終盤のほうらしい。初頭は山崎巌や松浦健郎といった日活系ライターの仕事を拝見といくか。


 当月の話になるが、亡くなった松方弘樹の追悼として、時代劇専門チャンネル名奉行遠山の金さんスペシャル版を3本放送。こんな形で観ることになろうとは思ってもみなかった。
 コンスタントに視聴している長七郎江戸日記スペシャル版と同様、金さんスペシャルも大概は小川英・胡桃哲あたりが担当しているため、ネタのかぶりを発見できたりと益々面白い時代劇ライフを楽しめるようになってきている。
 って、こういう楽しみ方は間違っているよなァ。
 金さんスペシャルに関しては、即時ホームページへ上げる予定。